イギリス遠征 最終日。
ITFジュニア ウインブルドン Day3-4
シングルス2R、シード4のMartin(USA)と対戦。
4-6,4-6でめちゃくちゃ惜しい試合でした。
龍馬は、ここまで前哨戦2大会戦い、このウインブルドンは、予選からすでに3試合をこなしてきています。
毎日、世界のトップ100位と、厳しいファイトを積み上げて来ました。
成果として、トップのスピードと展開への対応力が上がりましたが、その代償として、身体に疲労が溜まり出しています。
振り返ってみると、1Rの3セットの激戦がフィジカルのピークだったと思います。
2RのMartinとの試合の入り。
1Rよりも、動きのキレが上がって来ません。
しかし、気持ちで徐々に反応を上げて来ます。
龍馬は目一杯のショットで勝負を掛けますが、ランク11位のMartinが、サーブ力とスーパーショットでしのぎ、龍馬の反撃を断ち切ります。
その辺りは、相手がさすがでした。
惜しい試合でしたが、龍馬は気持ちが落ちるポイントなど1ポイントもなく、このテニスの聖地で、ベストを尽くし、素晴らしいファイトが出来たと思います。
ダブルス1Rは、4-6,6-7(5),0-6で残念でした。
試合が終わり、ゆっくりウインブルドンを楽しみたい気持ちでしたが、関東ジュニアがあるため、チケットを速攻で変更し、帰国の途につきました。
この3週間。
とにかく、収穫の大きさは「言い表せないほどの大きな収穫」があったの一言に尽きます。
やはり、グランドスラムの中でも「聖地」と言われるウインブルドン。
全てのスケールが違いました。
そう感じさせてくれるから「世界のテニスは素晴らしい」と心から思います。
だからこそ、ここは聖地として、歴史的に語り継がれる「夢」があるのだとも思います。
PS,「ウインブルドンを終え、日本に対し感じるギャップ」
日本のテニスが、世界に比べ遅れているとしたら、まず、ジュニア大会が国際化にリンクしていない現状であると思います。
(これは、あくまでも僕の個人意見です)
近年、諸外国はプロツアーもこなせるキャリア豊富なコーチ陣が、ジュニアの方にポジションをシフトさせ、ジュニア層のベースを固めています。
それは、ジュニアゾーン強化なくして将来のスター選手を輩出する事は不可能だからと言う、シンプルな現状に基づいているからです。
しかし、日本はどうでしょう。
ATP,WTAプレーヤーが使用で出来ないオムニコート大国を貫き、例外を好まず、かたくなに過去の流れに重きを置いていると感じます。
しかし、世界はもちろん、アジアの中であっても、オムニにこだわっているのは、残念ながら日本だけです。
この先、100年待っても、決して世界の目指している環境視野にオムニコートは入って来ない事でしょう。
競技としては、世界に向け、日本から近づいて行かない限り、その差は縮まらないない事はテニス関係者は誰ももが分かっていると思います。
しかし、新しい前例作り、これまでをひっくり返すような改革が目に見えて来ません。
例えば。
グランドスラム(ジュニア)にトライや本戦出場を決めても、そのレベルへのWC等の規定がなく、関東ジュニアを戦わなかければいけない、現在の構図はバランスが悪すぎであると言えるでしょう。
これは、明らかにグランドスラム(ジュニア)へ出て行く事への「想定外」の現状が続いている、立ち遅れている日本の現状の一つであると思います。
結果的に、グランドスラム(ジュニア)を戦ったプレーヤーの身体だけではなく、その他の関東ジュニアで頑張る事を目標にして来ているジュニア達のチャンスを考えれば、国際化の社会観で観ると最悪の状態と感じます。
頑張れば頑張るほど、その「頑張り」を適正に評価出来る日本のテニス社会でなければ、日本のテニスに「夢」は持てないでしょう。
誰が変わらなければいけないか。
それは「大人達」です。
ITFはこの8月、今年2回目の大きなルール改正を行います。
それは、1度目の大改革が、将来に続かない感覚であると現場の状況を把握し、世界に向けて行った大改革をリセットし、もう一度大きな手当を行うのです。
そこには、大きな痛手と膨大な経費が掛かっているはずです。
しかし、それが必要なのだと判断したのだから、早期の大改革を、2度行う判断に至ったのだと思います。
それを行うのが、世界のテニス界の現状です。
僕には、20年前のイギリスやオーストラリアで、オムニコートが導入され、効果に期待されましたが、選手たちのパフォーマンスと成績が落ち、2年後にはまたハードコートに一斉に作り替えたあの大改革を思い出してしまいます。
今、日本の現状が良いと思っている大人は「少ないはず」と僕は勝手に思っています。
ならば、絶対に日本のジュニアテニスは大改革が必要なのです。
―――今週の遠征―――
ITFジュニア ウインブルドン
松下龍馬(埼玉)
―――来週の遠征―――
ITFジュニア フィリピンG5
藤田裕暉(茨木)、門脇優夏(大坂)
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